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顎関節症が「治りづらい」と感じている方へ ─ 顎関節症専門医からのメッセージ
2025年9月29日当院には「原因がよくわからない痛みや違和感」で悩み、他院で治療を受けても改善せずに来院される方が多くいらっしゃいます。検査をしても異常が見つからず、「気のせい」「精神的なものでは」と言われて不安を抱える方も少なくありません。
しかし、痛みを訴える気持ちは本物です。最新の脳科学や心理学の知見から、痛みは単なる関節や筋肉の異常だけでなく、脳の認知・感情・行動とも深く関係していることがわかってきました。
治りづらい痛みと悪循環
慢性的な顎関節症や口腔顔面痛では、
- 「いつ治るのか」という不安(認知)
- 不安や落ち込み(感情)
- 外出や趣味を避ける(行動)
といった悪循環が生まれ、さらに痛みを強く感じやすくなります。
症例から学ぶ
ある患者さんは「噛むと痛い」と7年以上悩み、複数の医院で顎関節症の治療を受けても改善しませんでした。原因が特定できず、良くなったり悪くなったりを繰り返す中で、不安が痛みを意識させ、つらさを増していたのです。
こうした場合、従来の「原因を探して治す」だけでは不十分です。顎関節症専門医としては、痛みをどう認知し、どう感じ、どう行動しているのかを理解し、包括的にサポートすることが大切です。
まとめ
顎関節症や慢性的な痛みは、「身体的な原因」だけでは説明できないことがあります。
顎関節症専門医として、脳・心・体のつながりに基づいたアプローチで、治りづらい痛みに向き合うお手伝いをしています。
他院で治療を受けても改善しない顎関節症や口腔顔面痛でお困りの方は、ぜひ一度ご相談ください。