• 顔の歪みの原因?——下顎頭吸収との関係

    2025年9月26日

    「最近、顔が左右非対称になってきた気がする…」

    そんなふうに鏡を見て気づいたことはありませんか?

    • 片方のほほがふっくらして見える

    • 口角の高さが違う

    • 横顔で下あごが少し引っ込んでいる

    これらは、単なる「むくみ」や「癖」だけでなく、あごの関節の骨そのものが変化しているサインかもしれません。背景にあるのが 下顎頭吸収(かがくとうきゅうしゅう) です。

    下顎頭吸収とは?

    あごの関節には「下顎頭(かがくとう)」と呼ばれる、骨の丸い頭の部分があります。

    噛む動きに合わせて常にリモデリング(骨の吸収と再生)を繰り返していますが、骨が壊れるスピードが再生を上回ると、下顎頭が小さくなったり、平らになったり、形が変わってしまいます。

    その結果…

    片側だけ吸収 → 吸収側に顎が寄れて顔が非対称に

    両側吸収 → 下顎が後退し、横顔で下顔面が短く見える

    変化はゆっくり進むため、「数年かけて少しずつズレてきた」と感じる人が多いのです。

    なぜ起こるの?

    下顎頭吸収には、いくつかの要因が重なって関係すると考えられています。

    1. あごへの負担(機械的ストレスと炎症)

    • 関節円板(クッション)がずれると関節に力が偏る

    • 炎症が続き、骨や軟骨が壊れやすくなる

    2. ホルモンの影響(特に女性)

    • 下顎頭には女性ホルモン「エストロゲン」の受容体がある

    • 思春期や閉経期にはホルモンのバランスが乱れやすく、骨の維持が難しくなる

    3. 体質や全身の病気

    • 骨密度や遺伝的な要因

    • 関節リウマチなどの全身性の炎症

    特に注意が必要な時期

    思春期の女性

    → 原因がはっきりしないのに急激に進む「特発性下顎頭吸収(ICR)」が起こることがあります。

    「チアリーダー症候群」と呼ばれることもあり、スポーツや食いしばりの影響も加わります。

    閉経後

    → エストロゲンが減少し、骨の修復力が落ちることで進行しやすくなります。

    顎関節症セルフチェック

    以下の症状がある人は要注意です。

    ✅ 口を大きく開けても指3本(縦)が入らない

    ✅ 開口時に顎関節や周囲が痛む

    ✅ 口を開けるときに顎が左右どちらかにずれる

    顎関節症専門医

    咬合専門歯科

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    野澤歯科